シリーズ化しております「中止製造業のシステム部門化への道」について
前回は「マニュアル化と情報ナレッジ化」について書きました。

具体的な進め方「何にコストをかけるか?」

今回のテーマは
具体的な進め方編として「何にコストをかけるか」について解説して行きます。

何にコストをかけるか

これはIT担当やIT部門として進める上での経営的な視点になります。
基本的にはIT担当やIT部門はバックオフィス に分類される分野ではありますが
バックオフィスの中で少し特殊で「予算化」が可能な担当及び部署になります。

直に担当が使う訳ではありませんが、社内のインフラとしてPC購入
PC周りのインフラ関係予算、外注予算などがあります。
この様に具体的な購入品(ハードやソフト)が明確なものは比較的わかりやすいですが
システム対応費や対策費、将来的投資関係は非常に説得も難しく、予算化が難しいのもこの分野です。

特にシステム開発系は費用対効果などは結構わかり難い事もあり
説得も難しく後回しや保留になるケースが多いです。

そうなると、担当としては前向き投資や対応策事前準備などは難しく
後手後手に回る事が多くなり、その場限りの対応になります。

そこで活きて来るのが、前節でお話ししました「ナレッジ情報」になります。

過去トラなどから、被害の大きいトラブルや重要度を明確(データで示す)にして
優先順位の高いものから、根本的対応策を社内で共有して問題対策を促します。

経営者的にも全ての対応は難しくても「生産が止まる」「お客様に迷惑かかる」
などのアプローチで有れば対応せざるを得ないと思います。

そのためにもその基準(エビデンス)となるべく情報を常に収集して
関係者で共有しておく必要があります。

何にコストをかけるか?これは費用だけの問題では無く、関係者を巻き込んでの
対応策協議も含みます、時には外部のサポートも必要で、代替品準備も必要となります。

大切な事は個人や少人数で囲う事なく、キチンとお仕事として対応出来る環境作りも
IT担当の業務の一部と言うお話しです。

ここを怠り、上司や経営者の責任転嫁や批判を繰り返すのでは無く
「ではどうするか?」の視点で解決方法を探るのもIT担当者の必須スキルになります。
PC設定技術はググればいくらで出て来ますが、これら周りを巻き込む力は気付くしかありません。

この辺が戦略的総務とか経営的IT担当者として求められる部分になります。
マニュアル化やナレッジの重要性はご理解いただけましたか?
そこで次節に「IT担当者に求められる必須スキル」と題して整理してみます。

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