地域の商工会議所から依頼でFacebookセミナーをやらせていただいたご縁が始まりです。
「太田特産やまといもを地元から盛り上げる販売戦略会議」と言う生産者、市行政、商工会議所、県行政(東部農業事務所)で連携して取り組んでいる団体
内容的には生産者と市県行政、商工会関係者で「やまといもを盛り上げて行きましょう」と言う団体です。
幸いな事に「やまといも」は全国的にも消費ニーズも高く生産者側とすると引手あまたで作っても作っても足らないと言う状況のようです。
個人消費もさることながら材料商品(加工品)への需要が高く、地元産だけでなく全国的にも品薄の状況だと伺っております。
それは何故か?
やまといも独特の性質、皮が薄い等の問題(見かけによらずデリケート)で作業の自動化が難しい農産物だそうです。
重労働環境ゆえ、生産者が年々少なくなっているそうです。(高齢化問題)
そこで立ち上がったのが若手生産者をはじめとする仲間たち。
どうにか地元から国、そして世界へ・・・先ずは生産物を知ってもらうために
行政とタッグを組み「啓蒙」「ブランド化」「生産仲間を増やす」「消費を増やす」
こんな思惑を含んで組織化したようです。(会長合ってますか?)
過去に仕掛けたのが
・商工会議所を通じて地元飲食店とのタイアップでメニュー開発や消費拡大
・やまといも自体を知って頂くためにレシピ動画(やまといも料理方法)
・各種イベント出店
・地元小中学校でのやまといも啓蒙勉強会
そこで、今回の「やまといもStory」です。
せっかく、行政を絡め生産者仲間が本気を出して行きたいという意気込みを感じ
提案した内容が
「年間を通じた畑の成長動画(タイムラプス)」
「地面から大空へ壮大な畑と景色としてドローン撮影」
この二点でした。
おしゃれで、きれいなハイクオリティ映像は多数存在するし、お金も莫大にかかります。
ドローン撮影を専門家に依頼(確かにキレイで素晴らしいでしょう)
タイムラプス動画(撮影)を依頼(テレビ局ならまだしも外注したらいくらかかるか??)
この辺を踏まえ今回は「ハイクオリティー映像」は一歩置いて
学園祭のノリで、出来る方(生産者)が手分けして素材を集めましょう。
イメージは「カメラを止めるな」的な低予算 ww
また、作り手アイディアが生産者側なので恐れたのは「内輪の盛り上がり」でした。
この気持ちは重々承知はしていますが今回はプロダクトアウト型(作り手目線)では無く
マーケットイン(ユーザー目線)を意識して徹底的に作り手の希望を削ぐことに注力しました。
*関係者調整を頂いた方にはそうとう、ご迷惑もおかけしました。
製作期間 約一年の大掛かりなプロジェクトが開始です
先ずは、空撮映像(ドローン撮影)です。
本来なら安定飛行も可能で高画質のドローンが欲しい所でしたが、予算の関係もあり1万円ちょっとの格安ドローンを購入。
当然、操作や撮影する人はど素人です
特にこの地は風も強い地域のため、天候には恵まれてもドローンの大敵
風にはかないません。(当然格安ドローンなのでジャイロ等はついてません)
何度も飛ばしては確認しを繰り返し、素材を準備・・・
結局採用になったのは最初のデモフライトの映像でしたww
次がメインとなる、やまといもの成長段階の映像です。
俗に言う「タイムラプス」と言うやつです。
鉄腕DUSH等で畑の作物の成長段階を映像で早送りしたやつです
あちらは、たぶんGoPro等を固定設置して大量の動画を圧縮(短縮)して流していると予想します。
しかし、こちらは路地圃場ですので固定設置では盗難の危険もあるし、GoPro買う予算なし。
そこで、取った方法が 圃場の一部にアングル(井桁状に固定台を作り)
農作業時に、そのアングル上にスマホを置いて写メを取るというスタイルです。
これも言うのは簡単ですが、約半年かけて(時には忘れることも)撮り続けて行くわけです。
しかも、数か所の圃場と撮影アングルを変えて(景色含む & 作物の寄り)
撮影総数は約600枚(約8割以上はボツでした、お疲れ様です)汗;;
そのほかに四季を通じた圃場の写真や作業風景の動画
イベント風景、笑顔のお食事風景動画や写真
約一年がかりで延べ枚数約1000枚の写真と大量の映像。
どっさりと準備されました。さて、ここから編集の作業です。
苦労して撮影したスタッフの気持ちも分かります。
組織の重鎮のご希望やご意見も重要です。
行政の立場も理解出来ます。
編集側に課せられた使命はいかに「マイナスする事」です、しかも非情にです。
全体構成は
- オープニング「ドローンで地面から上空の圃場へ、そうして赤城山バックに」
- 赤城山バックの写真に「地元名表示」(当然地方行政広報ですからね)
- タイムラプスに繋げるための箸休め・・四季を意識した写真を挟み
- アップテンポの曲に合わせやまといも成長映像(タイムラプス)
- 次の展開に行くための箸休め(作業風景)
- 笑顔の食事風景からのごちそうさま
- 上空映像からの着地でエンディング
「こんな畑でこんな風に作られ、消費者のお口に入ります」と言う一連ストーリーを
ドローンの離陸と着地で挟んだ感じです。
本音を言うと、ドローン映像とタイムラプスだけにしたかった所で
笑顔の食事風景まで入れ込むと色々と散らかるかな?と言う印象でしたが
最後の子供のおいしそうな食事映像にすべて持っていたかれた感もあり
多少無理もありますが、食事風景を盛り込んだ流れになりました。
バージョン1では、これにイベント出店風景や地元のお祭り動画等も盛り込んでいましたが
やはり、映像が散らかり何を言いたいのかがぼやけるので外させて頂きました。
表示写真数もこの3倍以上はありました。(残念ながら全てボツです)
何度となく、映像を作っては関係者にご意見を聞く・・・
当然、ご意見を聞く方は生産に携わる関係者です「自分達の想いを一杯込めたい」
映像編集側としては「シンプルに一つの事だけに絞って伝えたい」
一番大変だったのは間に立った「行政の窓口担当と生産者側責任者」です。
映像作成側の意見を尊重しつつも、生産者の意見や気持ちも理解しています。
どっちが良いか悪いか等の判断ではなく、窓口担当自身でも何が良いか迷ったはずです。
製作側もかなり葛藤しました。
そんなやり取りを重ねる事(これも楽しく勉強になりました)
「Story」が完成しました。
極力文字も少なくし、地元盛り上がりだけでなく、外国の方にも分かるように
世界進出も視野に入れておりますww
行政主導なので地域性(地域名)が出るのは仕方ないですが
あくまでもセクショナリズムが全面に出ないように
地域を越えた生産者の想いが、消費者の方々に届くようにとの思いで綴りました。
格安ドローン映像とスマホ写メの作品なのでハイクオリティと言う訳には行きませんが
行政と生産者の想いがたっぷり詰まった「Story」になりました。
著作権は生産者団体と行政にありますがフリーにて多くの皆さんに見て頂くため
是非とも関連する飲食店や関連団体等でHPをお持ちの方々は映像をリンク
(HPへはめ込み)をして頂き相互で盛り上げて頂けると幸いです。
やっぱり、圃場でのドローンとタイムラプス映像は親和性が良いですね。
予算が許せばドローンの専門家に依頼して高画質映像でも試して見たいと強く感じました。
農水省に予算付けて頂き、全国の農産物の映像を世界発信できる環境をサポートして頂きたいです。
オールニッポンとして。
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