いつもはデジタル話題ですが
少し趣を変えて無骨な品質課題について書いて見ます。(実はこっちが専門かも)
最近お客様要望でkintone改善「脱Excel」の対応をサポートさせていただいております。
ニーズの多くが社内担当者が頑張って作っていただいている
様々なExcel台帳、これをVBAマクロなど結構な深度で作り込み
担当も関係者も八方塞がりのお客様が何か手立てが無いか?
「そうだkintoneだ」と言うタイミングで対応させていただいております。
今回の話題はkintoneでは無く、組織機能についてのお話です。
全製造業に共通する話題かと思いますのでお気軽にお付き合いください。
モノを生産、製造する上である一定数発生してしまう「不良、不具合品」
これがユーザー流出すると「ユーザークレーム」につながります。
多くの製造業はこの「クレーム」を起こさないために社内検査にて
スクリーニング(不良選別)を行います。
しかしある一定数の社外流出があり「ユーザークレーム」として顧客や営業から
連絡が入り、社内の対応として「クレーム処理台帳」などのデータ管理を行い
「原因究明、再発防止、お客様回答とお詫び」こんな管理を行っていると思います。
これは業種に関わらず同様の内容ですね。
そんな対応を行っているお客様からの要望「脱Excel」です。
ここはシステム寄りの話題ではないので一旦お話を戻します。
このクレーム処理についてですが、大手から中小零細企業までやる事は一緒で
日々改善活動のご苦労をされていると思います。
その際に話題になるのが「クレーム処理の仕組み(システム)」です。
Excel台帳でシンプル管理もあり、VBAマクロで作り込まれたExcelもあり
方や外注してオリジナルのシステムを組んでおられる企業もあります。
目的は一緒でも手段や対応がここまで違うわけです。
内容は違えど横串を指せば同様の内容を行っています。
しかし、この違いはどこから出て来ると思いますか?
「仕事に仕事を重ねる大企業のお仕事術 Part2」
ここでも書きましたが、同じ仕組みでもシステム深度が違うのは
企業規模に誘因するケースが多いですね。
車を例に取ると、走る止まる曲がるの行為は一緒でも
スポーツカー、普通車、オプションの違い、デザインの違い………こんな感じです。
同じ目標に向かっても人が介在すると様々な仕組みが生まれると言う意味です。
そんな中で具体的話題ですが
中堅以上の企業の場合、人も予算もある程度潤沢なので
同じ目的機能でも「あれこれオプションが追加されます」それを経て
企業内で脈々と受け継がれ優秀な若手社員にお仕事が引き継がれます。
クレーム処理&関係部署への情報展開&経営層へのKPI指標報告
諸々のクレーム撲滅をテーマにすると「社内を上げての大騒ぎです」
そこからは誰にも引き返せない複雑なクレーム処理システムが完成します。
目的もいつしか、クレーム撲滅よりもクレーム目標管理のシステムが出来上がります。
元品質管理担当としてこの行為が不要とは言いません………
しかし過剰になっている内容に誰も声を上げる事が出来ないモノになっている事実です。
その結果
- 優秀な若手社員が形骸化された仕組みの中で浪費されていないか?
- 企業の規模大小に関わらず同じ結果を目的(クレーム削減)にしているが大手は人員が潤沢なので仕事を増やしていないか?
- 指標管理が重要なのは理解しておりますが、経営陣がそもそものデータ分析能力やKPIの本質を理解してデータを読み取っているか?
- 本来のクレーム管理以外の経営的な指標報告が形骸化していないか?
この様な負のサイクルに入っていませんか?
その時に意地悪な質問をします。
「クレーム目標は何ppmですか?」
「〇〇ppmです」
表立って言えませんがそれって不良の限界ではないですか?
流石に10000ppmと言われればまだまだ改善方策はありますが
2桁代ppmでは既に活動は形骸化しており、単なるISO的継続的改善活動の単なる
数値のお遊び(口が悪いぞ)と捉えかねません。
批判ばかりでも建設的では無いので、前向き意見
本音と建前部分をしっかりと分離して
- 本来のクレーム処理(処理自体の効率化)
- 管理指標のデータ作り込み
この辺はしっかり整理(分離)して進み、クレーム処理の目的と手段を明確にして行くべきです。
ここをしっかり踏まえて再設計してからkintoneでシステム化して行きましょう。
と言うシステム化以前に行うべき事として報告でした。
そんな思いで形にしたのが「まちの総務のサービス」
「企業向けデジタル推進サポートプログラム」です。
システム化以前に一緒に考えて進めて行きましょう。
「システムも手段であり目的ではありません」を合言葉に
-PR-