中小企業でのデジタル化課題は騒がれておりますが
中小企業では人員、予算の関係で「ひとり情シス」に頼らざる得ない状況
そんな多くの現場を見て来た経験と自身の経験から
シリーズ企画として「ひとり情シスを救いたい」と題して
関係者へのアドバイスや応援内容を言語化してみます。

前回は「目先で出来るオリジナルより、長い目で汎用品に合わせる努力を」として
IT予算が潤沢ならまだしれず、最近の主流は汎用品に自社の業務を合わせて標準化を推奨…
こんな流れになって来ています。

難しい課題は大枠で考える前に部品に展開すべき

今回の課題は前回の「システム開発はオリジナルより汎用品に合わせる」に続いての内容になります。
色々と入り組んだ内容、特に過去に作った社内システム資産など
新たな方が、それを理解して再構築などする場合には結構苦労されます。

いっそのこと、再設計(今の環境に合わせて)する方がどんなに楽になることか
と、このように思いますが、実は実際の現場サイドでは中々理解していただけなく

特に入り組んだ社内システムなどの改修は非常に困難を極めます。
都市銀行などの預金システムなどを想像して見て下さい。
銀行合併などでお互いのシステムを併せる場合などは、考えただけでも恐ろしいです。
本来はガッチャンコして作り変えた方が早いですが、そうもいかずに無理クリ合わせようとするから
見えないトラブルに悩まされるのもこの分野です。

手取り早くは、新たな再構築ではありますがこれでは有効な回答にはならないので
もう少し現実的な回答を導きます。

難しい課題は大枠で考える前に部品に展開すべき

以上の内容に集約されますが、これも中々理解していただけない部分です。
深く入り組んだ仕組みで、複雑に色々が絡むシステムなどは、特に過去のシステムなどの場合
途中で継ぎ足し改修などもあり、俗に言うスパゲッティ状態です。

これを「どうにかしたい」と思っても誰も手を付けられません。
そこで外部のSIer頼りに見積り依頼しますと、システム読込(理解)から入り
「ハイ、うん千万円です」と言われ撃沈…

この様な案件相談をいくつもいただいております。
いずれにしても外部任せの再構築予算は難しい訳ですので
出来る限り外部流出を抑えたい所ですよね。

「過去の呪縛から逃れてシンプルにして行く」が最適解になります。

先にも述べましたがどんな大きな大掛かりの仕組み(システム)でも
基本は「Input-処理-Output」です、これの繰り返しや条件分岐処理になります
※ここでは基本的な考え方なので、DB構成や連携、画面構成は一旦おいておきます。

ビル、住宅建築などをイメージしてください。
使っている材料や工法などは多少違えど、小さな家の集合がアパートで、縦に伸ばせば
マンションや施設ビルになっています。
大きなビルも、部屋単位で見れば一軒家(一軒家の方が複雑?)
小さなGrの塊が大きな仕組みになっていると理解して下さい。

そこから紐解くと、大掛かりなシステムを分解(機能別)して見ると
一つ一つはシンプルだったりします。(しませんか?)
そこまで考えられれば一歩目の進歩です。

機能別に切り出した内容を、オリジナルでは無く汎用品に置き換えられないか?
こんな発想で仕組みを見て下さい。

各機能を汎用品に置き換えて、それぞれが独立で動く様に設計
そこから派生したデータ連携(Outputデータ)だけを考えると
個々の仕組みとデータ連携出来る仕組みを繋ぎ合わせる事で
過去の仕組み(呪縛)から逃れられませんか?

具体的な進め方は相談下さい。イメージ的には
・個々の担当がExcelで作った帳票を、Kintoneに取り込む
・Kintoneで生成したデータを各種汎用システムに渡して処理実施
・Kintone側では処理実績などの履歴データとして保存
この様なイメージです。

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