巷で話題の「脱Excel」として取り上げられる課題として、
「属人化」と「継承性」の問題が注目されています。
前回は、この「属人化」と「継承性」の課題について考えました。

今回は、「属人化」と「継承性」の解決策として
ノーコードツールの利用時代における「属人化」と「継承性」について考えます。

一般的な解決策としては、手間のかかる「仕様書(ドキュメント)」の作成が有効な
手段となりますが、もしも「仕様書」の作成が面倒だと感じるのであれば
ツールが変わったからといって、それでも「仕様書」を作成するべきかどうかという
問題があります。

ノーコード時代における「属人化」と「継承性」に対応するために、
以下の2つの対応策を整理します。

・近未来の課題に対応する
・将来的な課題に対応する

・近未来の課題に対応する

「属人化」と「継承性」の問題解決策としては、「仕様書」の作成が有効な手段とされますが、
ノーコード時代においては、この解決策が有効ではありません。
「仕様書の自動作成ツール」などもありますが、結局、複雑なドキュメントは
「理解できる人には理解できるが、理解できない人には伝わらない」という問題があるため、
このようなソフトウェアは限定的なものでした。

ノーコード時代において、最適な仕様設計書とは何でしょうか?
ここでは、少し掘り下げて考える必要があるため、次の詳細について説明します。

・将来的な課題に対応する

将来的には、標準化が「アプリの民主化」を促進すると考えられます。
ノーコードアプリを作るのではなく、既存のアプリケーションを活用することが重要です。

オリジナルにこだわることなく、標準化されたアプリを活用していくことが望ましいです。

また、将来的には対話型AIによるデータ処理が主流になるかもしれません。
ノーコード環境にはデータベースが存在し、定義体や処理は対話型AIに任せることになります。

アプリという概念はなく、定型処理として「依頼内容」が重要となります。

  • 「〇〇企業さんに△商品の見積書を届けて」
  • 「〇〇企業からクレームがあったので解決方法と社内展開よろしく」
  • 「今月の計測器の校正対象とメーカー校正の依頼をして」
  • 「〇〇さんの勤怠状況から給与計算して支払いまで完了して」
  • 「〇〇さんの出張手配から出張旅費&経費清算までして」

といった具合です。
企業別のクラウド上に標準化されたプライベートデータベースを用意しデータが蓄積され
AIによって処理されて結果が返されることになります。

こうした将来的なノーコード環境においては、アプリの開発やカスタマイズが不要となるため
多くの人々が簡単に利用できるようになると推測します。

ここまで進んで初めて「アプリの民主化」が進むと思います。
そんな期待を「kintone」にはしております。

次回はノーコード時代の仕様書について考えます。

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