「地域のITを産官学で活性化しましょう」
と言う目的で発足した「第一回太田ICT地域活性研究会」と言う会に参加しました。

発起人は関東学園大学の准教授である中谷淳一さま
アドバイザー講師として森戸祐一さま
参加者(会社)の顔ぶれとしては
地銀、信金、JA、商工会議所、弊社を含むIT関連会社

内容はシリーズでお伝えしています。
「ICT地域活性研究会」と「中小企業改革3.0」に掛ける思い 

IT技術は調達、学ぶより活用する時代「ICT地域活性研究会」と「中小企業改革3.0」に掛ける思い

せっかくの研究会参加の機会を得ましたので単なる傍観者ではなく。
ブロガーとして・・もとい
自称ICTエバンジェリストとして、方向性のご提案を僭越ながら述べさせて頂きます。

研究会のゴールは定かでは無いですが
きちんとした羅針盤となるか?
事例まで提案できる会にするか?

継続的に予算も付いて結果にコミットするまで続くか?
予想は出来ませんが

私自身の案は昔からブログでも公表しているので一点の迷いもありません
(キッパリww)

啓蒙教育が柱 の「中小企業改革2.0」

大手企業では当たり前であった社員教育制度(教育カリキュラム)が同じレベルで中小企業がもれなく受講出来
社員の意識改革や仕事への意欲や改善意欲が高まり、自然にIT機器を使いこなし活用し生産性向上に寄与する。

こんな環境作りをイメージしています。

これが「中小企業改革2.0」は啓蒙教育が柱です。

この施策に現在弊社が力を入れて取り組んでおります。
企業OBの方を生産性向上訓練講師に登録して頂き、中小企業の社員さまの生産性向上訓練事業に当たります。

これからどんどん高齢化が進み超高齢化時代に入っています。
定年後の企業OBの方は元気です、経験も豊富です、現場の気持ちも分かります。
自ら学ぶ気持ちも旺盛です。

この方々に中小企業の研修を委託契約し新たな雇用の場と教育の場を両面からサポートします。

講師も受講生も企業もまさにWin-Winの関係で超高齢化社会の働き方改革のロールモデルになります。
もちろん教育費用は国の予算(法人税)を活用したり、企業の教育訓練費を互助会的なプール金で賄えば持ち出しも少なくなります。

予想できる効果

社員自らの改善意識が高まり、情報の分析能力や活用力が養い併せてITリテラシーも高まる事で課題の具体的解決にITの力が必然的になり、IT化の費用対効果も見やすくなります。
中小企業の中でもデジタルデハイド(デジタル格差)を無くして行く事が目的です。

しかし、これは時間もかかり効果が出たとしてもスタートラインに立ったのと同じです。
でも絶対に進めて行かなければならない内容です。

「中小企業改革2.0」はあくまでも片輪に過ぎません。

「中小企業改革3.0」の柱は何?

これからが本丸の「中小企業改革3.0」に入ります。

「中小企業改革2.0」はあくまでも教育を行い企業間のリテラシーを共通化しましょうと言う流れです。

実例です。

弊社も昨年から、企業OBの方に登録いただき助成金を活用させて頂きながら
中小企業さま向けの生産性向上訓練事業を進めさせて頂き、多くの企業さまの研修サポートをさせて頂いております。

受講企業さまの評判も上々でございまして、今まで研修と言う物を受けた事が無い企業さまが殆どで、 研修後の社員の目の色が変わった効果に経営者様も一応に驚いていらっしゃいました。

しかし、ここに一つ残念な課題も残しております。

「課題の解決」「継続性」この二点がやり残しです。

教育の制度の中では、研修を通じ社員自ら「問題点」や「具体的課題」まで導き出すのが目的です。

時間的制約もあり研修講師もここまでが課せられたミッションになります。

では「ハイ、ここまでで終わり」

と投げ出された企業の方、講師の方・・・双方にフラストレーションが溜まりまくります。

企業側
「課題は見つかったが社員だけでは解決できないよ」
「課題解決まで一緒に現場でサポートしてよ」
「改善の仕組み作りが根付く仕組みまで落とし込んでよ」
講師側
「せっかく社員がやる気を出して課題を見つけたのだから、改善まで責任を取らせてやらせたい」
「このデータを取り続け、分析する事で不良流出は防げるのに」
「このやり方を簡単に変えるだけで一気に作業性が上がるのに」
「この様な作業指導票を作るだけで現場の継承が簡単に出来るのに」

こんなお声を多く聞く中

ではやりましょう、やり切るまでコミットしましょう。

そこで組織化したのが「改善インストラクター協会」になります。

課題を一緒に見つけ、その課題を一緒に現場に寄り添い汗を流し改善を進め仕組みにまで落とし込む
そんな事業を令和元年5月より発足し、現在は事例を重ねるためにモニター企業さまを営業している最中です。
まだまだ発足間もないので知名度が無いですが、様々な部門と絡むことで必ず必須の中小企業向け改善施策のロールモデルになる事は間違いないです。

でも、まだこれは「中小企業改革3.0」の入り口に過ぎません。

アウトソースが柱 の「中小企業改革3.0」

ここからが大本命の改革バージョン3.0になります。

ここまでは何となく良いストーリーの描けたお話に見えますよね。
しかし、現場の中小企業の課題は別の所にあります。

働き方改革の旗印に、残業規制や社員ファーストの施策
その中で一番経営者の頭を悩ますのが「人員不足」です。
結局は「人がいれば改善も教育も出来るよ、しかし現場は忙しく改善とか教育などと呑気な事は言ってられない」

「目先の仕事をこなすので精一杯」

もっと言うと「リアルな現場を見ていない机上でペンなめなめしている人に現場の状況は分からないだろう」 こんな思考ににも陥っています。

「はいそうですか?それでは来るべき時代に乗り遅れても知りません」
「今のうちに手を打たないと一生忙しくブラックですからね、ICTとは縁遠くなりますよ」
「時代遅れになって、気付いた時には遅いですからね」

何て冷たい事は言いません。

そこで登場するのが「中小企業改革3.0」になります。

では面倒なお仕事を一気に引き受けるから全部アウトソーシングしませんか?と言う提案です。

RPAに関わる業務、IoTに関わるデータ分析

大手では当然のように実施している、総務系業務のアウトソース(別会社へ業務委託)して 自社の社員は本来の重要な業務に特化するワークシェアリングの中小企業版です。

一つの中小企業と捉えると小さくまとまりますので
先ずは様々な製造会社10社を一つの企業体と想定します。
その中の業務で、自社オリジナルの秘匿事項は抜かし、共通の部署、お仕事を抜き出します。

例えば、出納伝票処理、経理事務、総務手配事務、設備保守メンテ、購買、配送もっと言えば技術開発部門以外は全て全部外注にアウトソースしましょう。

そうする事で10社で10名以上で行っていた業務をセントラルで共通化しそれを一括でICTの力を借りて合理化する事で 一人で可能になります。

この様に整理していくと

RPAによりシステム化出来る内容は整理して外注先が自動化(RPA化)すれば良い分けです。
IoTであれば企業ごと、装置毎に自社でIoT情報収集し活用するより、一か所に対象に集め稼働率や故障情報を企業側に提供する事で、ユーザーは生きた情報の活用が可能になります。
ましてやビッグデータになれば装置メンテ会社にも販売できるので、部品の共有化や迅速な予防保全まで進み、事業者は加工に専念できます。量も規模も増える事で当然IoTハード&ソフトも格安になり企業単位で投資の必要もなく、月額のサポート費で運用も可能になります。

と、まあここまでが絵にかいた餅ですが

では実際の実行部隊はどうするか?

そこもしっかりと構想に入っていますよ。

「中小企業改革2.0」で組織化した企業OBの方々を「おじさん株式会社」として中小企業の隙間を埋めるアウトソース会社にして行きます。

毎年、大手企業からは早期退社や役職定年、満額定年で多くの優秀で元気な方々が企業を卒業しております。
しかしこの方々はまだまだ元気、先のニュースの年金2000万円問題では無いですが、悠々自適と言う訳でもなく、元気なうちは働きたいというのが人情ですよね。

しかし、一般社会では元の技術を活かす職場は無く、有っても年齢制限、
あとは警備員とか守衛さん管理人、シルバーサポートが関の山です。
こんなプラチナ世代をほおっておいて良いわけないですよね。

もちろん企業OBですから人事総務、製造、購買、営業、元経営者、製造技術、品質、法務、金融、会計
それぞれのプロフェッショナルです、昨日今日の若造とも違い殆どがまじめで勤勉な?企業戦士です。

この方々を再編する事で全ての事業を賄えるだけの一大カンパニーが出来上がります。この方々に仕事をアウトソースしても良いし、請負で企業内に入って頂いても良いですね。

単なる作業員ではなく、専門で鍛えられた少し口うるさいのは愛嬌で
即戦力になる事は間違いないです。

この「おじさん株式会社」が中小企業の業務効率化のアウトソース会社としての機能になります。

仕事が集まり、ビックデータ化すればもちろんITの専門家もいますのでIT化も進みます。
企業単体で予算化してIT化する必要も少なくなります。

これを総称して「中小企業改革3.0」を名付けてあります。

機は熟しています、あとは実現に向かうための準備委員会の発足です。
ここを賄うのが「ICT地域活性研究会」になればミッションコンプリートです。

次は「ICT地域活性研究会」に期待する事を述べて行きます。