IoT言う言葉が「バズワード」では有ります。
「IoTケーススタディ研究会」を発足させてお客様とのコミュニケーションから得た情報を元に考察してみます。

中小企業の経営者の方、社員の方それぞれ「IoT」と言う言葉は浸透はして来ています。
興味も持って来ております。
しかし、色々とご相談を伺う中で「何故中小企業IoTが中々進まないか」が見えて来ます。

一般論としては「予算の問題・・」と言うのが

経営的な第一の課題と思いがちですが
この部分は本質論ではなさそうです。
むしろ大規模では無いですが、ある程度の投資意欲は出て来ています。

では「進まない」本質課題は何なのか?

ここが見えて来ました。中小企業の主に製造業のIoT活用の本丸と言うと
装置稼働のIoTが思いつきます。
営業トーク的には「装置の稼働状態が遠隔で管理出来ますよ・・」
経営者は「何かいいね」「確かに装置が止まると生産がSTOPするので確認出来ると良いね」こんな感じでは有りますが。

現場では「見える化」以前の「見えた後の対応」が出来ていません。

そもそも論ですが、中小企業の多くには「設備技術」とか「保守管理」と言う概念が少ないです。
「故障」=「メーカーに連絡」と言う図式です。
なので装置が故障でSTOP・・・これがIoTで遠隔で分かってもメーカーに連絡するしかなす術が無い訳です。

これでは、IoTを推進した所で・・・「装置を見える化」した所で・・・

結論から申しますと「IoT以前の課題有りです」

そうなると、装置稼働のIoTを導入して効果が見込める会社は限られて来ます。
社内に「設備メンテ要員」が確保出来ている会社です。
定期メンテや部品交換位は社内で出来る環境の有る会社です。

一括りに中小企業製造会社と言っても規模や考え方で多種多様です。
装置稼働のIoTを導入して効果が見込める会社のターゲットは明確です。

*実際に社内に「設備メンテ要員」がいる会社でさえも
もう一歩「IoT化」が進まない、それ以前の課題を持っているのですけどね・・・

「IoT化」が進まない、それ以前の課題とは

社内に「設備メンテ要員」がいるのでチョコ停や定期メンテ位は対応が出来ますが
設備技術の担当なので技術力は有りますが
問題は「パーツ管理」で出来ていないケースが多いです。

直ぐに治せる技術は有るが、肝心のパーツが揃っていない。
発注して納入に時間が掛かり、それまで装置は停止状態
もっと言うと、複数の事業所を有しているので他の事業所にはパーツが有るにも関わらず
担当はその存在すら共有されていない。

これって意外に現場あるあるでした。

「IoT見える化」⇒「設備の停止状況把握」⇒「パーツ発注」

のロジックでは無く。

「パーツ在庫管理」⇒「IoT見える化」⇒「設備の停止状況把握」⇒「修理」⇒「装置稼働状況データ分析」⇒「パーツ在庫の適正管理」⇒「パーツ在庫管理」

この様なロジックになってはじめて

「IoT」が活きて「ビックデータ」が活用され適正在庫管理と設備停止時間削減に繋がります。

何度も言います(キッパリ)

IoTはあくまでも情報収集の「手段」、装置稼働のIoTであれば
「目的」は適正在庫管理と設備停止時間削減になります。
先ずは「パーツ在庫の適正管理」を行うシステム化(見える化&共有化)をお勧めします。

ーPRー