AI情報が話題になればなるほど「AIでなくなる仕事」
キャッチーな話題で大衆を煽りますが
大方はあっているような、ピントがずれているようなそんなモヤモヤ感です。
少し業態を整理して考えて見ようと思います。

AIによって無くなる仕事上位「給与計算編」

社労士事務所でのサービス業務の中の給与計算処理
合理的な考え方についてはここで書きました。

今回は就業規則の汎用化が進み
給与体系の共通化部分からの変革が進んだ後に考えられる

給与計算の仕組みのDX化

仕組み側の統合になりその際にDXの考え方が必須になります。
※ここでは細かな内容では無くこんな考え方もあるかも…程度にお付き合いください。

給与計算処理(給与明細)の中身から細分化してみます。

  • 支給(基本給、残業手当、休出手当、その他)
  • 控除(税金、社会保険、その他)
  • 勤怠情報

このように細分化しますと
支給の基本部分は時給、日給、週給、月給、年棒と違いはあって基本のベースは一緒
残業や休出手当は、時間の区切りで多少変わるも、考え方は係数計算でいけるはずです。
※時間の区切りは就業規則(ルール)の中で共通化検討内容
その他、通勤手当、役職手当、住宅手当等会社単位ではあっても基本固定(共通性あり)

控除に関しては、行政の定める計算式で対応なので共通項で対応可能
システム的にはやり易い既にある仕組みで大丈夫

そうなると
・基本給の考え方
・残業(深夜手当含む)、休出、各種手当等

については、就業時間管理の仕組みがきちんと機能していれば
「集計&計算&給与明細書作成&給与支払い」まで自動化出来る可能性は充分あります。

既に弊社はシステムで自動化していますよ…と言う企業もあろうかと思います。
が、ここでの問い掛けは個社単位の効率化案では無く
DXによる、全体最適「まちの総務」的発想になります。

何らかの共通の仕組み(スマホ勤怠、Web勤怠、勤怠カード)を活用して
クラウド上にデータ収集、各社多少の差異は係数で運用して
勤怠締日には自動で勝手に計算してWeb明細、デジタル給与で自動振込み
ガバメントクラウド上で管理して共通化出来れば、税金も自動収集(収納)も可能に
昔から延々と粛々と変化なく行っている事務作業自体が合理化出来て
優秀な多くの転記入力要員のお仕事は全て無くなり
もっと付加価値の高いお仕事にジョブチェンジして行けると思います。

そんなお話をしていても、入力した個人のミスは?悪意を持った輩がいた場合は?
こんなご意見もあろうかと思います。

しかしながら、大事な給与と言うお仕事を誰かに委ねてミス無く責任問題にするよりも
個人尊重(ミスは自己責任、マイナスが嫌なら自己管理)を進めるのが本来の姿で
また悪意を持ったズルをする確信犯については、検証する仕組みを盛り込み
「発見した場合は厳しく処罰します」とるルールに記載するだけです。

この分野は複数社の賛同が得られれば実現もそんなに難しくは無い感じがします。
ここだけ捉えれば特に既得権益者もいないです
あとは既存のSaaS会社の覇権争いと古い仕組みから脱皮できない頑固者とのせめぎ合いです。

革新的な社労士さんと、柔軟な発想を持っている経営者で組めば結構簡単に進む予感はします。
ただしここでのポイントは、一社一社の個社単位では無く
あくまでも横串を刺した仕組みを構築して多くの企業が活用出来て
付加価値の少ない転記入力を全世界から撲滅することが目的
になります。
さて、どのように転ぶか?前向きな士業の先生とのコラボを楽しみにしています。