地元の商工会議所や知り合いから紹介されて各種補助金系の
申請サポートをさせていただいております。
もちろんその見返りは金銭では無く、システムやHP作成などとセットです。

今のところ「小規模持続化補助金」「事業再構築補助金」共に高確率の実績です。
そんな申請書作成を行って来た経験を踏まえて「申請書の勘所」を書いてみます。
多くの補助金取得を希望している方に届けば幸いです。

本文に入る前に大切な注意事項です。
多くの経営者は作文が苦手です、話すのは上手でもそれを言語化するのが苦手です。
特に補助金申請などはその際たるものです。

そこで良くあるのが、外部コンサルへの丸投げです。
これはまさにB2G(Gはガバメント)で、補助金ビジネスになっています。
でも、やはり素人が頑張るより餅は餅屋です。
実を取りに行く場合には検討の余地はあります。

今回は申請書の中身についてに勘所です

これは一般論になりますので参考程度で見て下さい。
全ての補助金申請書にも応用が聞きます。
一版的にはこのようなストーリーになります。

  • 事業、自社の取り組み概要
  • 補助金を取得しなければならない必要性
  • 課題解決のための工夫、取り組み
  • 事業のための詳細なスケジュール
  • 事業によって、どのように他社と差別化されるのか
  • 対象事業の市場性

先ずは第一段の「事業、自社の取り組み概要」になります。

意外にここで悩んでしまうケースが多々あります。
良くあるのが、単一事業では無く複合的な事業を営んでいる場合です。
その際は、売上を100とした場合の比率をグラフを準備します
(ここ重要で言葉よりも図でわかりやすくする)
特に比率の多い事業を掘り下げるだけでは無く
今回の目的「補助事業内容」に合致した事業の部分について述べます。
このように書けばスマートな流れが出来ます。

簡単な会社プロフィールからですね。
会社の設立した主旨や背景(自身で立ち上げたか?引き継いだか?)
HPなどで言う沿革を書くイメージです。
一般的な業種で有ればわかりやすいですが、特殊な専門性の分野の場合は
少し補足も入れてページが埋まれば良いですね。
事業規模や近々の売上状況などもグラフで有ればなお良い。
売上高などはG grantsにも掲載しますが
審査員は先ずはこの申請書のみで判断するので必要です。
全体の申請書ボリュームの中の10%位で表現しましょう。

次は「補助金を取得しなければならない必要性」になります。

皆さんここに「熱い気持ち」をぶつけてしまいますが
一旦クールダウンして、あくまでも事実を淡々と
・ここに陥った(至った)社会情勢(マクロ的視点)から
・具体的な売上計画が下がった要因分析と事実認識
・具体的な被害状況(売上減の数値表やグラフ)
・その要因分析からの課題抽出と対応策の可能性や具体化案
全体の申請書ボリュームの中の10%位で表現しましょう。

「課題解決のための工夫、取り組み」いよいよここからが本丸です。

これまでの事業の内容から現在の苦しい状況を鑑みて
このアイディアで困難を克服します…的な内容になります。

先ずはテーマの表題化です。
申請書要項に何文字以内とかのルールがあると思います。
出来るだけ、指定文字数に近づけて端的に表現してください。
すごくセンスが問われますが、ここが申請通過時のHP公開内容になります。
過去の事例も沢山HP上に掲載されていますので一通り見て下さい。

では「課題解決のための工夫、取り組み」内容です。
ここでも注意が必要なのは、出来る限り専門用語は排除して下さい。
審査員はあなたの業界では素人ですので。
説明に対しても「感じ取って」は絶対にダメです。
子どもや配偶者などに客観的に見てもらって下さい。
そこで伝わらないようならアウトです。
淡々とストーリー性を持って説明して下さい。
ここには第三者にも入っていただく事をオススメします。
全体の申請書ボリュームの中の30%位で表現しましょう。

「事業のための詳細なスケジュール」についてです。

ここでは補助事業の内容について
どのような体制で(自社完結?外部活用?)
どのようなスケジュールで進むのか?
ポイントは本当に出来るの?夢物語じゃないの?

この辺をわかりやすく、順序立てて説明する内容です。
ここは事実(案)を淡々と書くだけなのでさほど難しくないですね。
全体ボリュームの10%位で良いと思います。

次は結構重要です「事業によって、どのように他社と差別化されるのか」

この部分は個人の思いつきや思い込みでは厳しいです
あくまでも客観性を持って文章を構成します。
先ずはその事業の新規性はあるか?競合ライバルはいるか?
客観性のあるデータなども提示して自社の優位性を表現する。
ここは専門家や相談できる方にもアドバイスをもらって下さい。
読みが甘かったり、上部だけの表現では完璧に見透かされます。
事実に基づいた事業の判断が必要になります(大きな審査ポイント)

全体ボリュームの20%位で構成します。

最後が「対象事業の市場性」多少の厚盛りもありながら夢を語る部分です。

市場規模の予想は?世間の求める風潮や世相は?
新たな事業や事業活動について、きちんとした市場調査を行なっているか?
何年で投資金が回収出来るモデルに成長するか?
全体ボリュームの20%位で構成します。

このように雑駁ではありますが、申請書ストーリーのポイントをまとめました。
いきなり申請書を書き出すよりも、各章を整理してまとめて
最後にガッチャンコが良いと思います。

その中で、文書の過不足分。
全体の文章ボリューム(指定のフォーマットが有ればそれに従い)
特に自由フォーマットで有れば指定ページ数に従う。

こんな感じの心持ちで書いていけばある程度の内容に仕上がると思います。
ご興味がある方はお声かけ下さい。

次回は最終回です、失敗事例やフィードバック事例を公開します。

ーPRー