生産管理システムをDX観点から紐解くシリーズブログです。
前回は初回として「生産管理システムを定義してみる」について解説しました。
大括りの生産管理システムでは無く細分化して見ると見方も少し違って来ます。
しかしそうは言っても「各社の業種業態、製造方法で同一に考えられるのか?」
こんな目線で考えて見ます。

生産管理システムは業種業態で違うのか

前回も少し書きましたが
製造業、サービス業は顧客の要求(インプット)に対して製品サービス(アウトプット)する
活動です。この辺を踏まえて、考えて見ます

・前段で製造用の部材(外注含む)調達の受発注管理
・中段で製造を行うための進捗、在庫、品質管理
・後段で顧客出荷における大枠の受発注管理

ここだけで見た場合、先ずはB2Bの受発注管理についてです
前段は製造に必要な部材や加工事業者に対して、見積り、注文書を発行して
納品書、請求書を通じて決済行う仕組み
後段は要求された製品・サービスを受注して納品(提供)して上記と同様の出納管理を行います。
ここに関しては生産品目、業種に関係無く普通の業務活動です
Amazonや楽天市場などのECシステムの動きにを意識できますよね。

問題は中段の管理部分です。ここには少し課題も出て来ます
大量生産、少品種少量生産なのか、ライン生産、セル生産
部品製造、完成品製造などでも変わって来そうですが

これも俯瞰視して見ると結構な共通点は出て来ます

※ここも言葉を誤ると怒られそうですが
細かな議論は別にして進捗であれば工程を区切って「FIFO」か別の方法で
その区切りの細かさか大括りかの違いです。そのIN/OUTの2点管理が主流になります。

私が経験した半導体業界などではその2点管理(LOC管理)にさらにOP管理が加わり複雑でしたが
※LOCとはロケーションで工程を意味し
OPはオペレーションで作業(測定、検査、設備作業)を意味します。

要は進捗管理したいボトルネックを示せば良い感じです。

品質管理に関しては、目視検査なのか計測器測定なのか?現物抜取り、全数、テストピース測定
この辺の違いはあれど、結果を残す行為には差はあまり無い印象です。

在庫管理に関しては「本来なら工程在庫をリアルで把握したい」と躍起になりますが
多くが運用に即して無く、精度を求めれば求めるほど矛盾が生じます
ここは別議論になるので一旦スルーします。

以上、その辺から整理しますと全部は無理にしても6割位は同様の仕組みの中で
残り4割は各社の独自パラメータ(係数)管理で行けそうな気がしませんか?
まだ仮定段階なので明言は避けますが、この辺の意識で俯瞰視して行ければ
「次につながりますよね」と言う考え方という事で理解して下さい。

次回は「なぜ汎用品だけではいけないのか現場事情」について考えます。