先日、「オールドメディア vs ネット」という対立構図について記事を書きましたが
考えれば考えるほど「それじゃない感」が拭えず、改めて整理してみました。
オールドメディア vs ネット――誰が仕立てた構図なのか?
この対立構図、誰が言い出したのでしょうか。私の推測では、オールドメディア側が自らの危機感を背景
に、わかりやすい対立軸を作り上げた可能性が高いと感じています。
そもそも、ネットやSNSの普及によりテレビ離れが進んだことへの焦りが、この構図の根底にあるように
思えます。
なぜテレビ離れが進んだのか?
これは非常に重要な議論です。
かつて私は、テレビのバラエティ番組に夢中だった「テレビっ子」でした。しかし、いつの間にかネット
の方が主戦場となり、気づけばテレビをつけることすらなくなりました。
これは「テレビがつまらなくなった」という結果で片付けられるかもしれませんが、その原因を作ったの
は誰なのでしょうか?
テレビの「自由」が奪われた歴史
かつてのテレビ番組――特にバラエティや格闘技番組――は、今では考えられないほど自由奔放でした。
一部の視聴者からのクレームはあったものの、そこまで気にせず制作されていた印象があります。
しかし、SNSが普及し、クレームが拡散しやすくなると、スポンサーや倫理規制の影響で、番組は徐々に
制約を受けるようになりました。結果として、視聴者が「窮屈なテレビ」から「自由なネット」へ流れる
のは、自然な流れだったのかもしれません。
メディアの「スキャンダル頼み」と信頼の失墜
さらに、テレビ局は視聴率を上げるためにスキャンダルに頼るようになりました。この方針が一部の視聴者
には受け入れられましたが、多くの層からは失望を買った結果、現在の厳しい状況に至っているのではない
でしょうか。
政治問題や芸能界の問題に対しても、しがらみや忖度の影響で「本音を言えないメディア」というイメージ
が強まり、視聴者離れが加速したと考えられます。
ネット vs 既存メディアの本質的な違い
ネットとテレビの違いを明確にするには、Netflixのようなサービスとテレビの番組構成を比較するとわかり
やすいです。
- テレビ:プログラムに沿った視聴(受け身)
- ネット:オンデマンド型の自由な視聴(主体的)
さらに、ネット上では誰でも情報を発信できるため、メディアの多様性が無限大です。
この点で、既存メディアとネットの差は決定的です。
「ネットは嘘が多い」という主張への疑問
オールドメディア側はよく「ネットは嘘が多い」と主張します。しかし、テレビには「忖度」や「言いたく
ても言えない」制約が多く存在します。一方、ネットでは嘘や煽動が問題になるものの、アーカイブや議論
を通じて修正が行われることも多く、意外と民主的な一面もあります。
オールドメディアに未来はあるのか?
残念ながら、全体的に厳しい状況です。ただし、一定数のネット嫌いや紙メディア好きが存在するため、
すぐに消滅することはないでしょう。しかし、従来のスポンサー依存型ビジネスモデルでは限界が見えて
います。これからは以下のような方向性が求められるのではないでしょうか。
- ダイレクト課金モデル(例:ファンクラブやサブスク)
- 自由競争型プラットフォームへの移行
未来への期待と妄想
これからの世界では、個人や地域単位の「ご近所チャンネル」的な情報発信が普及するかもしれません。
さらには、新しいGAFAM級のプラットフォーマーが登場する可能性や、Web3の時代が本格化する期待も
高まっています。
未来を想像しながら、この変化を楽しんでいきましょう!