ぐんま経済新聞 2020年1月1日掲載記事

2020年 新年あけましておめでとうございます。
本年もご愛顧のほどよろしくお願いいたします。

新年一発目のブログは昨年末に行いました
「IT関連の討論会」のもようを2020年1月1日号に記事にして頂きましたので
その内容を文字おこししてお届けいたします。

【IT特集】ICTの現状と課題、可能性を探る

・経営者の意識に開きも

ITやIoT、ICTといった言葉を目にしたり、聞いたりする機会は多い。
そしてIoTやICTを用いた業務の効率化に取り組む企業も増加し
企業向けのセミナーなども数多く行われている。

今後も注目されるであろう情報通信技術について
IT技術の地方と都会のギャップや
ICTを身近に感じるためには何が必要か
人口減少や嵩齢化社会といった社会問題への活用などをテーマに
3人の有識者に集まってもらい、それぞれの立場から語ってもらった。

今回、討論会に参加したのは
IoTシステムやウェプ開発、人材教育などを手掛げる
CommStepLLC(太田市吉沢町)の豊田幸弘代表

顧客集客のためのウェプ戟略のプランニングやコンサルティングを手掛ける
きたかんマーケティング(太田市堀口町)の尾碕順二代表

介護設向けのAlやITを活用した機器の開発などを行う
ファントム(桐生市相生町)の石井伸和社長の3人。

「IT技術の導入による地方と都会のギャップについて」

尾崎:マーケティングの面から考えると
都心に行げば行くほど同業他社が増え競争意諏が高くなる。
地方は競合がいても多くはなく
新しいことを学んだり取り入れたりするという経営者の意識が低いという傾向がある。

危機感はあるが自分が先頭に立ってやることはない
同業他社で足並みをそろえてやるという意識がある。
都心では新しいものにチャレンジしていくが、地方には独特のものがある。

石井:良い点でいえば地方は競争力が低いためシェアを握りやすく
、リーダーシップを取りやすいのではないか

豊田:テクノロジー的には都心と地方は変わらない。
経営者のスキルや知識も変わらない。
都心とは優先順位が違っと思っている。

中小企業はIoTなどの業務改善よりも社長の顔で仕事を取ってくる方が利益率が良く
そのビジネスモデルが成り立っている。

IoTなどに興味がないわけではなく、技術はあるが優先順位が違う。
地方と都心でITレペルはそれほど変わらないのではないか。

尾崎:マーケティングだと情報が地方の方が古い。
都心の情報が数力月遅れて入ってくる。情報格差にまだまだ開きはある。
その分、先に旗を掲げた人が勝てるというのは地方ならではだと思う。

「ICTなどが身近になるためには」

尾崎:ICTは言菜だけが先行している。お客さんの困りごとを解決する
商品・サービスが結果的にICTにつながる。
しかし、ICTという言葉だけが先に来てしまい
本来の目的が見えず、売る方もICTという言葉だけ使うため
経営者もなんだか分からなくなる。

困りごとを解決するための1つの手段がICTであり
本当のニーズや困りごとを見つけられるかがICTの広がりにつながってくると思う。

石井:ICTやIoT、AIは、それが目的になってしまっている。
アナログで行った方が効率が良いこともこれからはAIだという
社長の権限で導入し結果が出ずAIはだめだとなるケースが
地方では多いと感じる。

尾崎:よく分からないけど、はやっているらしいというのが今のAI。
これからはAIだと世間で話題になっているからとりあえず取り組む状況。

豊田:ICTやIoTなどのキーウード化は嫌いではない。
話の話題や興味は広がる。
言葉をキーワード化したことによるけん引力はすごいと思う。
パソコンやスマホもそう。買ってから機能を考えている。

今はまだ過渡期で今後5年10年後にAIやIoTの本当の形が見えてくるのではないか。

「人口減少や高齢化社会など社会問題への活用は」

石井:介護業界は深刻な人手不足。
中で働く人も外部の人も知っているが
まだ人で対応するという考えが根強くある。
あと数年でできなくなるやり方。

どう解決するかを考えると、人以外で対策しなければいけない。
そのためにAIに注力している。
ただすべてをAIにするとよいのかというとそうではなく
人がやった方が効率や精度がよいこともたくさんある。
業務のすみ分けをしていくことが必要たと考えている。

尾崎:将来的にAIに食われる仕事が多くあると言われているが
個人的な意見としては多少減ったとしても完全に食われることはないと思っている。
人がやるべき仕事は絶対に残ると思う。

AIはすごいが、なんでもAIが良いわけではない。
そこの考えが広がれば、AIの認知や理解度が変わるのではないか。
メディアなどがAIをあおりすぎているという節もある。

豊田:人手不足で騒がれているが
お付き合いのある企業はしっかりと対応ができている所が多い。
運送業のある企業では人材が絶えず入ってきている。

企菜OBとの付き合いも多くあるがとても元気。
技術と圧倒的な経繋を持つ人がたくさんいる。
その人たちに仕事をするとやはり良い仕事をする。

企業で足らないのは経験。
若い人を企業OBがサポートするというモデルができればとても強いと思う。

尾崎:若い立場からすると、企業OBから教わるよりAIに指示される方が
受け入れやすいという感じもある。

豊田:ある時期だけだと思っている。
今すぐ何かできるかを考えたときに企業OBの活用が必要になると考えている。

尾崎:例えば企業OBのデータを多く集めて
AI上司のような手ものを作る事は可能なのか?

石井:AIはなんでも自動でやるというイメージを持っていると思う。
しかし8割くらいは人力でデータを精査している。
画像でいえばこれが人でこれが犬というように人が作業している。

データがありこういうことがしたいという明確な目的があれば
人力でデータを選別しAIを作ることは可能。
仕事の分からないことに、答えを返すようなものはできると思う。

豊田:経験的な部分のコンサルに関しては人の仕事として残ると思っている。
そこがAIになればすごいが
今後はコンサル的な仕事が残っていくのかなと思う。

尾崎:数字や広告の分野はかなりAIが進んでいる。
グーグルでもこれまでの広告収集データから、最適な資料が送られてくる。
そこではない対人へのコンサルは生き残れると思う。

「今後の取り組み」

尾崎:マーケティングや集客に生かせるホームページを安価に
利用できる仕組みを広げていきたい。
また既にテスト的に始めた「スポットの時価コンサル」に取り組んでいく。
例えば2時間のコンサルで値段はお客さんが決める。
価値を感じなければゼロでもよい。

相談したいがどこに問い合わせればよいか分からないといったニーズに対応したい。
そこをうまく救えるようなビジネスモデルを作っていきたい。

豊田:IoTの仕事は必ず来る。しかし、まだ時間がかかる。
やりたいことはあるが予算がネックになっている。
お金を出すならいろいろしたいことが出てきて結果高くなる。
そして話が進まなくなるという流れが多い。

必要なのは逆のモデル。
低単価でシンプルな機能、そして手間がいらないモデル。
これに特化したものを作っていきたい。

まずは多くの人が使えるように民主化を進めることが大切で
そこから出たデータを分祈して
次につなげていくことがIoTを進めるにはスマートなのではと思っている。
ぜひサポートいただける企業と協力し取り組んでいきたい。

石井:介護業界に関しては、そもそもIoTやICT以前の問題で
すべてアナログだったところにテクノロジーを入れて
効率化する習慣・文化を作らないといけない。

導入に向けては、IoTなどで部分的なデータを取ったとしても活用ができない。
最初に母体となる介謹システムのプログラムを作り
そこにすべてが統合していくようなシステムを戦略として考えている。

その結果
一番使う部分が電子化していくと、そこに合わせて全部電子化したいといぅ欲求が出る。
電子化の優先順位が重要となる。
ペースとなるプラットフォーム上にオプションを付けていけぱ使い勝手よく進めていける。

ITテクノロジーを使って、効率化するという考えがやっと浸透してきた感覚はある。
それを進めながら先進的な取り組みに協力してくれる企業・施設と未来をつくっていきたい。

「まとめ」

ITなどの情報通信技術の本格的な活用には、まだ多少の時間がかかりそだ、
言葉だけが先行し、積極的に取り組めていない現状が見えて来た。
業界や地域によっても違いがある中で、効率化や自動化がどう進んで行くのか。答えはもう少し先のようだ。

以上。

*Adobe Scan機能を使って翻訳実施。
(約8割の翻訳精度のため部分修正は手作業で実施)