IoT言う言葉が「バズワード」では有りますが、実際の動きは微動です。
中小企業の現場でお話を伺う所は「スマート工場やIoT」と言う言葉には魅力は感じるが、実際の自社に置換えると様子見と言うのが実情です。
「IoTケーススタディ研究会」を発足させてお客様とのコミュニケーションから得た情報を元に考察してみます。
具体的事例を一つ。
IoTに於ける医療や介護分野は様々な企業が参入し、農業系と同じ位に飽和気味です。
しかし、現場の状況を伺うとまだまだ細かなニーズには届いていないようです。
一般的に病院や介護施設のIoTと言うと、室内環境見守りやバイタル監視が思いつきます。
バイタルとは(vital signs)バイタルサインの略称である。
生命(vital)の兆候(sign)とも訳される、患者の生命に関する最も基本的な情報である。
大掛かりな仕組みで集中監視を行うシステムが様々なメーカーより提案されています。
当然、大掛かりで様々なニーズに対応していますのでそれなりに高価なシステムです。
大手の病院や介護施設には導入が進んでいるようです。
これはあくまでも、大手の開発会社と大手のクライアント様のお話です。
私がお付き合いさせて頂いている施設等は個人の事業者様です。
個人の事業者様や開業医の方々とこの素晴らしいIoT監視システムには大きな隔たりがあります。
ここまで様々な機能は不要、ここまで費用は出せない・・・
大手と個人事業者のギャップは埋まりません。
現場ではもっとシンプルな仕組みが必要とされています。
単純に温湿度を数分おきにモニター出来るだけで良い。
多くの利用者様は、エアコンの風が嫌いで、
「真夏の熱帯夜の日でも夜中に電源を切り、定期見回り時に暑さに気付く。
少しでも遅れると熱中症の危険が常に有る」と言うお話をされていました。
しかし、そのためにウン十万円のシステムと一部屋当たり数万円/月額費用は支払えない。
こんなジレンマを伺いました。
ですよね。
ではこんな時どうするか?
秘策はあります、逆転の発想を使います。
細かなニーズでは有りますが、多くの要望が集まるので有れば集合の原理を使います。
これに付いては少し長くなるので次回に譲ります。
IoTケーススタディ研究会:医療介護現場のIoT その2に続く