
「生涯収入」について考えてみる
先日、友人との雑談の中でとても興味深いテーマが出ました。
「生涯収入はいくらくらいになる?」という話題はよく聞きますが、
ふと考えてみると「生涯投資金額」ってあまり話題に上がりません。
ここでいう「自己投資」とは、いわゆる株や不動産ではなく、
自分自身にかけてきたお金の総額のこと。
つまり「生きる上で継続的に支払っているもの」「自分の選択として支出しているもの」です。
「生涯投資金額」とは何か?
多くの人は「家」や「教育費」「車」などの大きな支出を“人生の三大支出”と捉えます。
しかし、それ以外にも日常的に継続して出ていくお金があります。
たとえば、
• 嗜好品(タバコ、お酒、コーヒーなど)
• 趣味(ギャンブル、スポーツ、観劇、カメラなど)
• 美容(美容院、カラー、スキンケア、ネイル)
• メガネやコンタクト、歯科矯正
• 医薬(持病・サプリ・健康維持)
• サブスク(音楽・動画・アプリ・クラウドサービス)
これらをたかが月数千円と思っていても、
年単位、そして生涯単位で見れば驚くほどの金額になります。
ざっくりシミュレーションしてみる
仮に平均的な例をいくつか挙げてみましょう。
項目 | 月額 | 年額 | 30年での総額 |
---|---|---|---|
コンタクトレンズ | 3,000円 | 約36,000円 | 約108万円 |
タバコ | 15,000円 | 約18万円 | 約540万円 |
お酒(ビールなど) | 6,000円 | 約72,000円 | 約216万円 |
持病の薬代 | 5,000円 | 約6万円 | 約180万円 |
Netflix+音楽サブスク | 2,000円 | 約24,000円 | 約72万円 |
美容院・カラー | 8,000円 | 約96,000円 | 約288万円 |
これらをざっと合計すると、30年間で1,000万円を超える支出になります。
もちろん全員が同じではありませんが、
「思っていた以上に自分にお金を使っている」ことに気づくきっかけになるでしょう。
「無駄」ではなく「自己選択」の可視化
ここで大事なのは、これらを「浪費」と決めつけないこと。
美容や健康維持、サブスクなどは、
その人の生活の質(QOL)を高めるための「自己投資」とも言えます。
ただ、なんとなく惰性で続けている支出や、
「やめても困らないけど続けているもの」もあるかもしれません。
それらを整理してみると、
「自分にとって何が本当に必要か」が見えてきます。
人生の“お金の流れ”を見直す
家計簿アプリなどで毎月の支出は見えますが、
「生涯スパン」での見える化はなかなかしません。
しかし、たとえば下記のように考えてみると面白いです。
• サブスク×30年=〇〇万円
• 美容費×40年=〇〇万円
• タバコをやめたら貯まる額=〇〇万円
• 健康投資に回したら老後医療費が減るかも?
「お金の使い方」は「生き方そのもの」でもあります。
何にお金をかけ、何を削るかで、人生の方向性や価値観が表れます。
あなたの“生涯投資金額”を見える化してみよう
収入はなかなか増やせない時代でも、
支出の中身を「可視化」することは誰にでもできる投資です。
自分に必要なもの、大事なものを整理することは、
単なる節約ではなく「これからどう生きるか」を考える行為。
ぜひ一度、
あなたの“生涯投資金額”をざっくりでも見える化してみてください。
きっと、お金の使い方=自分の生き方が見えてきます。
「お金の使い方」は、あなたの価値観を最も正直に映す鏡です。
今日の出費が、10年後のあなたを作っているかもしれません。