お客様先でシステム相談を進める中で、結構な確率で議論が頓挫する事が多々あります。
「FAX課題」です。

前回は企業活動の中で「FAXのおかげで責任の所在が曖昧に」について書きました。
お客様に要望は第一優先です…という業種になりますが
特に多くの方と接する行政や金融機関なども、中々「脱FAX」への舵取りが難しい感じです。

脱FAXが進まない行政や金融機関

今回は少し違う角度から行政や金融機関での事例から読み解きます。
数年前に金融庁から「主要行等向けの総合的な監督指針」の中で、ファックス使用云々の
文字が削除され、これからに期待されましたが

それを受けての現場の反応はまだまだ薄い感じがします。
まあ理由は後付けで色々と出てくるでしょう…

もっともらしい理由No1は
「受取る側のデジタルリテラシーの問題(ネット環境含む)」
よく言うのが高齢者(デジタル不得手)の方の対応をどうするか?
というもっともらしい、思考停止のご意見です。

一歩譲って、これらの方々は全体の何%ですが?
昭和時代であれば多数派だったかもですが
今や令和です、かなり少数派では無いでしょうか?
だからと言って少数派を切る捨てるのではありません。
少数派のために多数派が合わせるのでは無く、区別すれば良いのです。
全体最適は「脱FAX」、一部FAXで無ければの方に対してだけ手厚く(移行を促しながら)

参考までに面白い記事を見つけました。

議員とのやり取りは、いまだ86.1%がFAX

「議員とのやり取りがFAXからメールに移行したか」との質問にたいしては
86.1%が「そう思わない(全くそう思わない58.9%、そう思わない27.2%)」と回答。
パソコンで打ち出した文章を送信側が出力してFAXし、受信側が再度システム入力をしているなど
人的資源の観点からも、紙資源の観点からも非効率な慣習があることがわかりました。

【プレスリリース】コロナ禍における政府・省庁の働き方に関する実態調査

これでは、本人がFAXを辞めたくても相手が変わらない限り変革は出来ない
こんな事例です。

解決策はないのか?

あります。個人や一企業レベルでは無理です
であれば実力者や力のある方の英断が効果的です。
「脱ハンコ」や「脱フロッピーディスク」の時もそうでしたが
大臣クラスの方のイニシアティブ(主導権)や発言力に期待したい所です。
河野太郎デジタル大臣期待しております。

以上のように停滞した「FAX現状維持派」に対しては強権発動や全体風潮も大事です。