「まちの総務」として中小企業向けにデジタルを推奨(啓蒙)する
「まちの総務」の立場として「デジタル庁」の活動意義は非常に大きいです。

2024年8月30日に「デジタル庁年次報告」の資料がネット上にアップされたので
読み込み解説してみます。

デジタル庁年次報告

マイナンバーカードは国民の7割以上まで普及

まずデジ庁の象徴的でもあるマイナンバーカード
カードの保有枚数「9,308万枚(国民の75%)」
マイナ保険証登録「7,371万件(マイナ保有者の79%)」
公金口座紐付け「6,320万件(マイナ保有者の68%)」

一部の絶対反対派は今後も変わらずいるので、それらを差し引いても高い導入率になると思います。
8割まで行けば万々歳ですね

マイナカードの功績は「行政資料を窓口で無くても対応可」になります。
オンラインの最大の魅力です、どこでも行政資料の入手が可能になりその種類も拡大しております。
※この件は後でも記事にしますが、実はまだ入口でしかありません
しかし、オンラインなのに「紙出力?」これは誰しも感じる内容です。
ここについてはその後ろに控える運用からの見直しが必要になります…ここには大きな期待をします。

スマホ連携での本人確認

Android版では既に導入済みのようですが、iPhone版での連携については2024年9月現在では
未搭載で2025年春以降に身分証明機能対応予定との事。もう少し待ちましょう♪

アナログ規制を見直し4,365条項

この辺は我々庶民には直に効果は見えて来ませんが、実は結構重要な部分で
まさにデジタル庁の中心的なお仕事になります。
何かと仕組みが変わる際には過去の法制度が邪魔したり解釈を捻じ曲げたりします
例えば「〇〇資料の申請時には紙資料の添付が必須」的なオンラインを阻害する昔のルールが
多数存在します。

社会のデジタル化の意識

社会のデジタル化を良いと思っている「50.9%」
逆を返すと半分は同調していないの?になります。
同調しないが11%…これらはいつの時代にも絶対反対派も存在するので良いとして
38%が「どちらでもない」とあまり興味が無いのか?よくわからないから勝手にやってなのか?
この中間層が推進の邪魔をしない事を祈るばかりですww

今後の取組み 2024年9月以降

様々な社会課題に対しての強化部分は
「制度、業務、システムの3位一体の改革」
国、地方自治体の最適化、各産業のデジタル改革、国際連携・データ戦略の推進

いままでの「分離・縦割り型のデジタル化」
これから「統合・連携型のデジタル改革」
セミナーの言葉で言う所の「デジタライゼーションからのDX」になります。
これはまさに「まちの総務」が掲げる方針(方向性)でございます。

システム化の方向性

いままでは「個別システムの開発と所有」
これから「共通システム開発と共用」
これこそまさに「まちの総務的思想」です、中小企業がそれぞれ個別に議論する時代は終わりです。
共通の仕組みで最大限のメリットを享受するのが本来のシステムの方向性です。

いままで「旧来の技術システムに依存」
これから「新システムへの早期移行」
特にヒトモノカネの潤沢な大企業は別にしても、それ以外の中小企業ではこの考え方が最も重要な
要素になります。

優秀な人材は個別最適では無く、集中投資して最大限のパフォーマンスを引き出す事が求められます。
しかし、具体的な方法論はこれからではありますが目指す社会である事には変わりありません。

行政や産業におけるデータの利活用

ここは最も注目したい内容です。クラウド上で共有されて全てのデータはオープン化であるべきです。
その仕組み作りは民間では無く国が方向性を示して進めるべき内容になります。
「品質が確保されたデータの整備・オープン化」には期待します。

組織作り

こちらに関しては、直に絡みませんが企業でも参考になる大事な内容としては
いままで「作って終わり」
これから「一緒に創り続ける」
この基本姿勢は大切です、属人化防止と継承制はこれからの重要テーマになります。

創る力

「利用者と共に創る」「関係者と共に創る」
この思想には共感しかありません、「まちの総務」も早くから
アプリの民主化としてノーコードツールの推進啓蒙(企業サポート)を行っております。
プログラム開発などと大上段に構える事なく、誰もが気軽にデータに触れる機会が増える事を願って止みません。

デジタル庁コンセプト
「誰一人取り残されない人に優しいデジタル化を。」

最後に

デジタル庁の方向性はまさに「まちの総務」としての活動の本丸部分に相当します。
進めている方向性に間違いがない事が再確認出来ました。
方向性の一部にひとつ抜けていると考えれれる所が、デジタル化の次に考えられる世界観ではあります。
デジタル化の詰まる所は、最後はAIにより解決されます。(されるでしょう)
デジタル化の恩恵でビッグデータが集まり、仕組みが共有化されたあかつきにはAIに
「目的結果を求めて最適解を導く」ここに尽きますね。

そう言った意味ではデジタル化やDXは目的では無く、最終段階へのワンステップである事を
しっかり認識していきたいですね。

次の数年が楽しみで仕方ありません。