
ポートフォリオの作り方入門 ~分散投資の考え方~
「何をどのくらい持つか」で投資の成績は大きく変わります。
初心者でも迷わず作れる、シンプルな分散投資の設計法を紹介します。
なぜ分散投資が必要か
投資の世界には「卵は一つのカゴに盛るな」という有名な格言があります。
これは、資産を1つの投資対象に集中させると、その値動きの影響をモロに受けてしまうからです。
株だけに投資していると株価暴落時に大きな損失が出ますが、債券や金など性質の異なる資産を
組み合わせることで、値動きの波をなだらかにし、リスクを抑えられます。
株・債券・金の割合の決め方
分散投資の基本は、「値動きの異なる資産を組み合わせる」こと。
代表的な3つの資産クラスと特徴は以下の通りです。
• 株式:成長性が高く長期リターンを狙えるが、短期の値動きは大きい
• 債券:安定した利回りが期待できるが、成長性は低い
• 金(ゴールド):株や債券が下がる局面で価値を保ちやすい「保険」的存在
初心者向けの例としては、以下の比率がバランスが良くおすすめです。
資産クラス | 比率(例) |
---|---|
株式 | 50% |
債券 | 40% |
金 | 10% |
リスクとリターンのバランス
資産の割合は、自分の許容できるリスクに合わせて調整します。
- リスクを取れる人(20~40代、長期投資目的):株式比率を60〜70%に
- 安定重視の人(退職間近、生活資金重視):株式比率を30〜40%に
リスクを抑えるとリターンも控えめになりますが、逆にリスクを大きく取れば値動きも激しくなります。
重要なのは「夜ぐっすり眠れる範囲で投資する」ことです。
ポートフォリオ例
タイプ | 株式 | 債券 | 金 |
---|---|---|---|
成長重視型 | 70% | 25% | 5% |
バランス型 | 50% | 40% | 10% |
安定重視型 | 30% | 60% | 10% |
※実際は株式部分も「国内株」と「海外株」に分け、債券部分も「国内債券」と「海外債券」に
分散するとさらに安定性が増します。
💡 まとめ
- 分散投資は「リスクを抑えつつ安定的な資産成長」を狙うための基本戦略
- 株・債券・金を組み合わせ、自分のリスク許容度に合った比率を決める
- 定期的に資産配分を見直し、バランスを保つことが長期成功のカギ
このシリーズでは次回、年代別投資戦略 ~20代・30代・40代・50代の最適解を解説します。