
「お金を増やす」という意味で、貯金と投資は似て非なるもの。
どちらも大切ですが、インフレ時代を生き抜くには、お金を守りながら増やす発想が必要です。
今回は、貯金と投資の本質的な違いを押さえ、お金を増やす仕組みを理解していきましょう。
銀行預金のメリット・限界
銀行預金は、私たちにとってもっとも身近で安心感のある資産の置き場所です。
メリット
• 元本保証(預けたお金が減らない)
• 預金保険制度で1,000万円まで保護
• 引き出しやすく流動性が高い
限界
• 金利が極めて低い(普通預金は0.001%前後)
• お金の価値を守る力が弱い(インフレに負けやすい)
• 増えるスピードが遅い
例
100万円を年利0.001%の普通預金に預けると、1年後の利息は わずか10円。
安全性は高いものの、増やす目的には向きません。
インフレとお金の価値
インフレ(物価上昇)が続くと、お金の価値は目減りします。
イメージ
• 今年は100円で買えたペットボトルが、来年は120円になる
• 同じ1,000円でも、買えるものが減る
ポイント
• 年2%のインフレが続けば、10年後にはお金の価値は約82%に
• 預金金利が低いままだと、インフレ率に資産が負ける
つまり「預金だけ=実質的に資産が減っている」状態になりかねません。
複利の力を知る
複利とは「利益が利益を生む」仕組みのこと。
投資では、この複利効果が資産を増やす最大のエンジンになります。
例:年5%で運用した場合(元本100万円)
• 1年後:105万円(5万円増)
• 2年後:約110.25万円(5万円+利息分の0.25万円増)
• 10年後:約162.9万円
「時間×利回り」の掛け算で資産は加速的に増えていきます。
預金でも複利は働きますが、金利が低すぎて効果はほぼゼロに近いのが現状です。
投資を始めるタイミング
「お金に余裕ができたら投資を始めよう」と思う人は多いですが、実は時間こそ最大の武器です。
• 早く始めるほど複利効果が効く
• 小額からでもOK(新NISAなら月1,000円から)
• 長期投資は短期の値動きに左右されにくい
💡部長からのアドバイス
まずは生活費6か月分の貯金を確保 → 余剰資金を投資へ回す
「完璧なタイミング」より「早く始める」方が成功確率は高い
今日のまとめ
- 銀行預金は安心だが、インフレには弱い
- 投資は複利の力で時間を味方につけられる
- 早く始めることで、少額でも大きな差がつく