
自動運転タクシー(ロボタクシー)という言葉を耳にする機会が増えてきました。
「いつになったら日本でも普通に使えるようになるの?」と気になっています。
今回は、アメリカのWaymo(ウェイモ)の最新状況、中国での急速な広がり
そして日本での可能性と課題を整理してみます。
1. Waymo(ウェイモ)は今どこまで進んでいる?
- 実際に走っている街が増えている
アメリカではすでに複数の都市で、Waymoの自動運転タクシーが「普通に」走っているようで
例えば空港までの送迎も始まっていて、利用できる場面は確実に増えています。 - 東京でもテスト開始
2025年にはなんと東京でもテスト運行を始めています。左側通行や日本独特の道路事情を学ぶ
ためです。これは日本でも実現可能性を探っている証拠ですね。 - 課題は“社会の目”
安全性は高まっていますが、米国では車両が放火されたり、規制当局から厳しい対応を受けたりと
「社会に受け入れられるか」が大きな壁になっているようです。
2. 中国は「数」と「スピード」で突き進む
- Baidu(バイドゥ)のApollo Go
北京や武漢などで、すでにドライバーなしで運行するエリアが広がり、年間で数百万回以上の乗車
が行われています。 - Pony.ai(ポニードットエーアイ)
上海で“完全無人”の営業許可を取得。都市ごとに次々と運行範囲を広げています。 - WeRide(ウィライド)
タクシーだけでなく、自動運転バスも動き出しました。
👉 ただし、「遠隔で人が操作していないと危ないのでは?」という疑問や、安全性に対する懸念もあり
量は多いけど品質には差があるというのが現実です。
3. 日本の今:法律は整った、次はどう使うか?
- レベル4自動運転の解禁
2023年から「特定の条件下で完全自動運転をしてよい」という法律が整備されました。
政府は2027年までに100地域以上で実用化する目標を立てています。 - 国内企業の取り組み
- TIER IV(ティアフォー)は東京での実証実験を進めています。
- HondaはGMやCruiseと組んで日本での商用化を計画。
- 日産も2027年にサービスを始める方針を出しています。
- 深刻な人手不足が追い風
タクシー業界はドライバー不足が深刻。特に都市部や深夜帯の移動手段として、ロボタクシーは
「贅沢品」ではなく「必要なもの」として期待が高まっています。
4. それでも残る“ネガティブ要素”
- 受け入れられるか?
事故が起きれば一気に逆風になります。「やっぱり危ない」と思われると浸透は遅れます。 - コストの問題
センサーや遠隔監視の仕組みはお金がかかります。現状では人が運転するタクシーより
少し高いこともあり、利用者の財布事情に合うかは課題です。 - 規制や責任の分け方
事故が起きたときに「誰が責任を取るのか?」というルールづくりはまだ途上。
日本は特に安全面を重視するため、海外より時間がかかるかもしれません。
5. 日本で「普通に使える」のはいつ頃?
あくまで予想ですが、以下のような流れになりそうです。
- 2025~26年
東京や地方都市でテスト的に利用可能。「体験できる」段階。 - 2027~28年
夜間や観光地など“限られた用途”で実用化。地方での小規模サービスが始まる。 - 2029~31年
東京や大都市で、アプリから普通に呼べるレベルに。まだ人の運転タクシーと併存する。 - 2032~35年
全国的に「ロボタクシーを見かけるのが当たり前」に。料金もタクシーと大きく変わらなくなる。
まとめ
- Waymoはすでにアメリカで実用段階に入り、日本でもテストを開始。
- 中国勢は驚くべきスピードで数を増やし、世界に広げつつある。
- 日本は法整備が進み、ドライバー不足という社会課題もあり、本格普及は時間の問題。
- とはいえ「安全性・コスト・責任分担」の壁は高く、普及は一気には進まない。
結論:日本で「都市部で当たり前に使える」のは2030年前後、全国で広がるのは2035年前後と
見るのが現実的でしょう。