お客様との会話の中で、システム化案が出てきます。
直ぐには難しい案件もありますが、共通性を持たせた「みんなが助かる仕組み」
として実現出来れば、多くの製造会社が共通化した仕組みとしてDX改善が進むのでは?

こんな目線でのシステム化アイディアを備忘録として共有いたします。
どこかの誰かと一緒に組み立てて行ければと思います。

製造業の受発注システムのEC化展開

そんな第一段として製造業で一般的に実施されています
「受発注システム」についてのアイディアです。

製造業の基本は「材料を仕入れー加工してーお客様へ出荷」が基本になります。
この出荷が中間部品の場合もあれば完成品の場合もあります。
それでも基本的な作業フローは以上のような内容になります。

※ここでは材料の購入部分は割愛します、あくまでも自社加工した製品(商品)の
お客様出荷側の仕組みとご理解ください。

処理フロー

・お客様からの注文票(メール、FAX)等で届く
・注文書を何らかのシステム(Excel台帳等)に手入力
・台帳より製造指示書(サイズ、個数、作業条件等)を発行
・現場作業(加工)、出荷検査を経て
・製品と共に「納品書」「請求書」を届ける
・入金で完了

ざっとですが、一般的にはこのような動きになろうかと思います。
日々、この作業を延々と顧客毎に少品種大量にデータ作業&加工作業を行なっていますよね。

そうなると、当然何らかのシステムを活用して「データI/O」しております。
企業規模や予算規模にもよりますが、Excel台帳を駆使したり
専門のオリジナル開発システム、汎用システム等を企業各々で活用していると思います。

各社担当者(IT担当者、生産管理、購買、経理)などは日々戦っていると思います。
結局の所、製品品目や加工方法は違えど処理内容としては各社同様の作業を行なっております。

もちろん弊社も多くの同様の仕組み相談やシステムサポートもしております。
そんな中で良く聞く問題(課題)内容として

・注文顧客の注文伝表がメールやFAXで届くために再入力手間が生じる
・本来は加工会社側の製品加工品にも関わらず、顧客別条件加工品が
あるために製品加工条件が顧客&製品条件として数千点の情報となる

ここで一つの疑問仮説です。
「なぜ、同じような商取引を行なっているのに各社で別々の仕組みで動いているの」
こんな疑問です、出来ない理由も様々かとは思いますが。

まちの総務的発想で一社一社の対応では無く、顧客へログインを付与して
「通販サイトの様に製造企業側が商品(加工条件別)マスター(オリジナル商品ID)を
顧客側で選べて、数量を入力するだけで発注する仕組みは出来ないのかな」

と言う発想です。

もちろん、通常のEC(Amazon)などとは違いますが、基本の動きは一緒です。
顧客は購入したい製品群から選び数量(複数商品)を入力して購入依頼をかけるだけ
加工会社側は注文を受けたら製造指示のタイミングで(納期回答)を行い製造作業に入る
加工完了後に製品を届け(納品書)て決済は自動で行う。

シンプルに出来そうでは無いですか?なぜ出来ないのだろうか

メリットに関しては

・FAX注文等お客様まちまちの情報がWeb上で完結する
・FAX注文情報を2度手間としての入力転記が不要になり転記ミスのなくなる
・各種データがデジタルデータに残るので2次加工やビッグデータ分析が可能
・EC決済が自動化され伝票発行手間や決済手間がなくなる
・中小製造業がそれぞれの仕組み構築を行う必要がなくなる
・共通化が進む事でシステム開発費の削減が可能になる
・将来的には取引の無かった企業との関係も期待できる(逆もあり)

懸案事項についても考えておきます。

・関係会社を巻き込んだ仕組み発想を行える企業が無い
・加工製品品種も多く、顧客数も多いので調整が大変

システム側の懸案事項

・製品加工単価が顧客によって違う
・加工納期などがまちまちなので統一は難しい
・加工条件や製品群が多すぎてマスター登録等が困難
・加工条件や製品群が多すぎて、顧客側が製品選択が大変
・ネット上に公開(ECサイト)として公開には懐疑的(値段競争など)
・加工会社側の条件や企業間取引関係がオープンにならないか心配
・製品加工条件マスターにない注文時の対応が難しい

懸念材料はまだまだありそうですが、クラウド上でログイン管理にて
登録企業制にする事で多くの内容は解決できそうです。

またひとつひとつ懸念課題を整理していけば、何らかの解決糸口は見えそうです。
例えば、このEC通販に全顧客、全作業品で運用するのでは無く
ある程度の固定顧客、固定製品のお得意様向けに運用するのでも良いと思います。

こんな発想で仕組み化(汎用クラウド化)が進めば大きなDX改革の第一歩に進みませんか?

大手会社が動けば簡単に実現可能かと思います。
こんな横串発想の出来る企業や経営者さまと繋がり「実現に向けた夢」を語りませんか