
以前、なぜ世間は「DX」と騒いでいるのか?経産省DXレポート「2025年の崖」から読みときます。
についての記事を書きましたが、まさに今年が「2025年の崖」の年です。
様々な影響も出てきて、大手など予算のある場合にはシステム再構築なども進みますが。
特に大手の作り込まれた仕組みのリニューアルとなると、そう簡単にはいかないのが現状です。
そんな中、まさにケーススタディのような事例がありましたので共有します。
NHKに提訴された日本IBMの反論が生々しい…仕様書に記載ない仕様が満載
記事要約
NHKは日本IBMに対し、約54億円の損害賠償を求める訴訟を起こしました。NHKは2022年に営業基幹システムの更新のため、IBMと約80億円で契約しましたが、IBMから納期遅延と大幅な見直しの連絡があり、最終的に契約を解除。支払った約31億円と損害賠償を合わせた金額を求めています。日本IBMは協議を重ねてきたものの、訴訟に至ったことに対し「非常に残念」とコメントしています。
今回は訴訟問題にまで発展したケースとしてレアケースではありますが
ユーザー企業とSIer間では良くある揉め事の内容になります。
記事内容からの憶測になりますが…
・過去に開発した大型案件のシステム(大手Sler開発)
・長い歴史の中で、多くの改変(システム改修)が行われ複雑な仕組みに
・当初の仕様からその後の変更仕様アップデートが追いつかず
・現場側(ユーザー)もSler側(開発)時代と共に人も入れ替わりシステム全貌を誰も理解していない
(仕様も追いつかず)
「2025年の崖」影響などもあり、数年前からシステムリニューアルを決意し検討開始
・当初の開発したSlerも全貌把握しておらず、リニューアルと言うよりも新期開発を提案(予想)
・コンペ(?)などで新規開発計画予算に折り合いが付かず
・低額予算での新たなSlerにリニューアル受注を決定
・仕様を詰めれば詰める程、複雑な構成や仕様違い(当初の仕様)など
当初目論んでいた工数やスケジュール的にも厳しい状況が明らかに
結果:今回の騒動に発展
こんな裏事情が読んで取れます(あくまでも憶測です)
発注側ユーザーの立場
・現状の仕組みを踏襲するだけで良い、安く早くリニューアルして
受注側(開発Sler)の立場
A社(元々の開発会社)
・長年の歴史で複雑に作り込まれた仕組みなので、新たに仕様から再構築した方がシンプルになる
(但し開発費は膨大)
B社(今回のリニューアル受注会社)
・当初の目論みより複雑で仕様問題もあり仕組みを知っている方もいない…
プログラムを1から解析して全貌を理解しないと行けない
当初の想定よりも工数が掛かりそう…少しやばい仕組みを受注してしまった
これをケーススタディとした場合
・ユーザー側の丸投げ体制や度重なる要望対応
・元々のSler側の要望対応体制
・新受注Sler側の当初の目論み違い
各社の思惑
・ユーザー企業、同じ仕様での作り変えなので安く済ませたい
・複雑な機能を再現(再構築)するより現行業務に合わせて新規開発した方が良い
・将来的に大きな案件なので受注したい…
こんな感じで予想できますが
複雑に絡み合った仕組みとしては、誰も責められない状況かも知れません。
今回のニュースは対岸の火事ではありません。
システムの大小(規模)の違いもありますが、システムリニューアルの際は必ず付きまとう問題になります。
明快な対応策はあるのか?
私自身もシステム開発の端っこにいる立場として何か対応策を提案する側ですが
開発費用の問題もありますが
「現行の仕組みは踏襲しつつも、現在の仕組みに合わせて新規設計&開発」
が1番パッピーな気がします。
特に数十年前のレガシーシステムなどの場合は
現行の業務からはかなり進化(発展)しているはずです。
出来るだけシンプルにユーザー定義設計から見直しを進めることで
I/O(インプット、アウトプット)含めて業務効率化含めたシステムになると思います。
各社の思惑や立場もあり簡単では無さそうですが
今回のニュースを元に自社周りを見直す時期に来ているのは事実です。
出来る限り「同じ轍」は踏まないように進めたいですね。