「あなたの代わりはいくらでもいる」
これはサラリーマンにおける矜持(プライド)に関する内容なので、慎重にお話しますが。

会社の中で良く聞きます「これは私しか出来ない仕事」とか「代わりはいない」と言う本人の思い込みや
経営者などから聞く「この人がいなくなると大変」

これは一見、サラリーマン冥利に尽きると思いきや
実は次の世代へのバトンタッチのタイミングや仕事改善の機会を逃している可能性を考えるべきです。

先ずは一般論として聞いて下さい。
とある中小企業です、専門性の高い特殊技能を持った高齢の職人従業員がいるとします。
会社の悩みは、引き継ぐ人がいない特殊技術なのでマニュアルに出来ない…
これって中小製造業などで良く耳にしませんか?製造技術だけで無く経理や受発注担当(見積担当)
システム担当などでも良くあります。

会社の歴史や専門性は固有技術(企業の強み)ではありますが、これがいつしか企業成長のネックに
なったりします。しかし、この件は最近始まった事では無く少ないとも数十年前から現在まであり得
る内容です。
それから数十年経過しましたが、この件で担当が退職して潰れちゃった会社はどれだけあったでしょうか?

実データはわからなので一部は廃業しているかもですが、その他多くは現在も形を変え、または継承
して継続していませんか?

もちろん、その時には一時的に混乱もするでしょうが、結果どうにかなっているケースがほとんどでは
無いですか?

だからと言って「専門職員を蔑ろにしても良い」とは絶対に言いません。
大事にする事は前提として

それでも「代わりはいくらでもいる」と言う事実を向き合いましょう。
と言わせていただきます。

そこを踏まえて、当事者の今後の身の振り方(人格)や会社としての体制作りも変わってきます。
これを仮に当事者が意固地であったりプライドばかりが高くなったら、会社としては負債になります。
もちろんそれを放置していた上司や経営側にも問題はありますが
その状態のまま「厄介払い」の対象になったとしていたらその後が悲しい、寂しい人生になりそうです。

これが、退職間近な高齢の方であればまだしも、30代40代の中堅社員であれば深刻です。
上司からも腫れ物扱い、周りの部署や後輩からは厄介者扱い
こうなったらサラリーマン人生も詰んだも一緒です。

この様な方が、デジタル変革やDX推進の足かせや反対派になるケースも出てきます。

この件の処方箋や改善策はあるのか?

実は結構難しい問題です、社内政治や人間関係に関する内容は当事者間での解決は無理っぽいです。
誰かが本当の悪役に徹しられるか、誰が猫に鈴を付けるか…
既に出来ていればこんな問題にならない訳ですね。

そこで登場するのが「まちの総務」ならぬ「利害の無い第三者」になります。
担当業務を仕組み化してしまう方法です。
「複雑で難しいから出来ないよ」と嘆き節が出ると思います…がそれは狭い社内(村社会)のお話です。
表(外に)目を向けると、既に同じ悩みで解決しているケースがほとんどです。

「あなたの困ったは既に解決している誰かがいます」です。
細かな細かな部分では多少のオリジナルはあるでしょうしかし、大枠で捉えれば既に回答は出ています
デジタルの力で解決出来ます。

もっと言えば表題の「あなたの代わりはいくらでもいます」になります。
これはサラリーマン的には悲しいかな事実です。

先ずはそこから逆算して、変なプライドに囚われる事なく
「もっと力を抜いてお仕事を遂行し人生を豊かにしましょう」
そのためには「代わりはいくらでもいる」を前提にお仕事改善を進めましょう。