世間では「改革、改革」と声高に騒ぎ立てますが
「改革」について考えてみます。

先ずは「改革」(かいかく)とは、既存の制度や組織、やり方などの悪い点や不十分な点を改めて、
より良いものに変えることを指します。革命(体制そのものを根本から覆す)とは異なり、基本的な体制
は維持しつつ、内部の仕組みや運用を刷新するニュアンスが強く、「変革(へんかく)」とも呼ばれます。

英語に訳すとわかり易いです。
改革は「reform(リフォーム)」になり。
過去に作った制度や組織、悪い点を辞める、改めるというのが「改革」となります。

◾️なぜ私たちは「やめられない」のか

一度走り出したことを、途中でやめるのは本当に難しいものです。
それは個人だけでなく、企業も政治もまったく同じです。

新しいことを「追加する」のは簡単。
しかし、「やめる」「手放す」という行為は、想像以上のエネルギーを必要とします。

◾️ルールと仕事は、問題解決の名のもとに増え続ける

企業や政治の世界では、何か問題が起きるたびに、
• 会議を開き
• ルールを作り
• 新たな業務やチェック体制を追加する

という対応が取られがちです。
その場では「正しい対応」に見えるこれらの施策も、
長い年月の中で積み重なり、やがて組織を縛る鎖になっていきます。

◾️作った人がいなくなっても、仕組みだけは残り続ける

時代が進み、ルールを作った人たちが引退・異動し、当事者でなくなった後も、
• ルール
• 手順
• 仕事

だけが延々と残り、引き継がれていく。
これが世の常です。

引き継いだ側も、
「昔からそうだから」
「これも仕事だから」

と深く疑問を持たないまま、過去の仕事を引きずってしまいます。

◾️デジタル化しても「仕事の本質」は変わらない

デジタル化が進んでも、
• 過去のルール前提
• 過去の業務フロー前提

である限り、本質的な変化は起きません。

むしろ、
• 紙がExcelに変わっただけ
• ハンコがワークフローになっただけ

というケースも少なくありません。

やめることに対して「誰も責任を取らない」=当事者がいない
ため、結局やめられないのです。

◾️ DXが進まない理由は「過去の呪縛」にある

昨今、DX(デジタルトランスフォーメーション)が叫ばれていますが、
• 過去の業務を前提に
• 目先のデジタル対応だけを進める

これでは根本解決には至りません。

DXのはずが、「デジタル化した非効率」を量産しているだけ
というケースも多く見受けられます。

◾️「改革」と「改善」はまったく違う

「改革と改善」は何か?

「改善」とは古くなった制度や仕組みの悪い部分を改めて、より良いものに変えること
つまり「仕組みの作り直し」です。

改善との違い
• 改善:今ある仕組みを活かしつつ、少しずつ直す(マイナーチェンジ)
• 改革:仕組みそのものを根底から変える(フルモデルチェンジ)

政治でも企業でも「改革」という言葉は横行していますが、
実態は改善レベルに留まっていることが多いのではないでしょうか。

◾️本当に必要なのは「改革」より「ゼロベース」

ここまでの文脈で考えると、中途半端な「改革」よりも必要なのは、

ゼロベース思考
リスタート

ではないでしょうか。

一度すべてを疑い、
• この仕事、やめたら誰が困るのか?
• 本当に必要なのか?
• なぜ今も続いているのか?

ここから再設計しない限り、本当の変化は生まれません。

◾️「改革」ができる人は、実は一握り

根本から覆すには、
• 器量
• 実行力
• 周囲を巻き込む力

が求められます。

だからこそ、本当に「改革」できる人やチームは一握りしか存在しないのが現実です。
口で「改革、改革」と言っているうちは、改革は決して実現しません。

◾️「その仕事、本当に必要ですか?」

この問いから逃げずに向き合い、ゼロベースで再設計すること。

それこそが、
デジタル技術を活用した本当のトランスフォーメーション(X)
なのではないでしょうか。

まずは一つ、
「やめる勇気」から始めてみるのも、改革の第一歩かもしれません。