
工程内見守りの正しい設計方法
今回は一歩踏み込み、
工程内見守りをどう設計すべきかを解説します。
結論から言うと、
いきなり厳密なチェック表を作るのは失敗の元です。
なぜ厳しい基準から始めると失敗するのか
よくある流れです。
1. 管理側で立派なチェック表を作る
2. 巡回を始める
3. ×が大量につく
4. 現場が萎縮する
5. 次第に形だけになる
これは現場の問題ではありません。設計ミスです。
初期段階で必要なのは
「守らせる基準」ではなく
「現状を把握する物差し」です。
初期は「×を減らす」より「△を見つける」
工程内見守りの初期フェーズでは、
判定基準はこう考えます。
• ○:できている
• △:判断に迷う/改善余地あり
• ×:明らかに問題
このとき重要なのは、△を拾えるかどうかです。
△は
• 現場の困りごと
• 判断が曖昧な部分
• 管理側が知らなかった実態
の宝庫です。
最優先は「製品の状態」
5Sというと、
つい「工具」「棚」「床」を見がちですが、
工程内見守りで最初に見るべきは製品です。
具体的には、
• 作業前製品と作業後製品が分かるか
• 在庫と仕掛品が区別できるか
• 良品と不良品が混在していないか
ここが曖昧なままでは、どれだけ整頓しても意味がありません。
製品の状態が見えることが最優先。
備品管理は、その後で十分です。
巡回・是正・確認が回る仕組みを作る
工程内見守りは
「巡回したら終わり」ではありません。
基本の流れはシンプルです。
1. 巡回(現場で一緒に確認)
2. その場で簡易フィードバック
3. 現場主体で是正
4. 次回巡回で是正確認
重要なのは、必ず次回に確認すること。
確認されない改善は、必ず元に戻ります。
管理職がやるべきこと・やってはいけないこと
やるべきこと
• 現場に説明させる
• なぜそうなっているかを聞く
• 良い点を言葉にする
やってはいけないこと
• いきなり正解を言う
• 他工程と比較する
• 感情的な評価をする
工程内見守りは
教育でも指導でもなく、対話です。
仕組みができれば、5Sは自然に進む
5Sを成功させている現場は、特別なことをしていません。
• 見るポイントが共有されている
• 会話がある
• 改善が確認される
ただそれだけです。
次回は、具体的な巡回のやり方
頻度・誰が立ち会うか・複数工場の考え方を
詳しく解説します。
次回予告
「工程内見守りは月1回でいい
巡回頻度・見るポイント・誰が立ち会うか」
