
■ 異分野を“横断”して学ぶということ
「越境学習」という言葉をご存じでしょうか。
本業とは異なる分野に自ら踏み込むことで、新たな視点やスキルを得る学びのスタイルです。
かくいう私も、今まさに越境の真っ最中。
本業ではデジタル領域を扱いながら、最近は金融リテラシー、特に資産運用や制度設計
(NISA・iDeCoなど)についても学び始めました。
一見、まったく別物に見える「金融」と「デジタル」。
でも、この2つを行き来しながら学ぶ中で、思いがけずつながる瞬間がいくつも訪れています。
■ デジタルは「見える化の武器」、金融は「人生設計のOS」
たとえば、デジタルは複雑な情報をシンプルに整理し、「見える化」してくれるツールです。
家計管理アプリやシミュレーションツールなどはその典型ですね。
一方で、金融知識は私たちの人生設計に不可欠な「OS」のような存在。
自分のリスク許容度を知ること、将来に向けた選択肢を増やすこと、こうした視点はまさに
戦略設計そのものです。
両者を重ね合わせてみると、「情報の扱い方」や「意思決定の仕方」に共通点が多くある
ことに気づかされます。
■ 「知らなかった」から「知ってよかった」へ
正直なところ、金融の勉強を始めた当初は苦痛でした。
聞き慣れないカタカナ、やたらと多い制度名、そして損得が付きまとう空気。
でも、ふと視点を変えて、「これはデジタルでよくあるUX(ユーザー体験)の問題と
同じでは?」と思った瞬間、理解が加速しました。
- 金融の専門用語 → IT用語と同様に翻訳が必要
- 複雑な制度設計 → システム設計と同じく目的からの逆算が有効
異分野での経験が、別の分野の“壁”を壊してくれる。
これこそが越境学習の醍醐味だと思います。
■ 学びに「正解の道」はない。だからこそ、横断する価値がある
世の中には、金融の専門家もいれば、ITのスペシャリストもいます。
でも、両者をブリッジできる人材は、実はまだまだ少ない。
だからこそ、あえてつなぐ視点を持つことには大きな意味があると感じています。
- デジタルで「金融をわかりやすく」
- 金融の知恵で「デジタル投資を賢く」
そんな知識の橋渡しができるようになると、
自分自身の武器にもなり、周囲の役にも立てるようになるはずです。
■ 次回予告:「マネー」と「デジタル」の共通言語を探せ
次回は、私が学習の中で感じた「両者に共通する思考法」について掘り下げてみます。
フレームワークやロジック、そして“わかる人の頭の使い方”とは?
知識の掛け合わせで広がる、新しい視野を一緒に探ってみましょう。