まだまだここに来ても「IoT」ワードは力が有ります。
ネット界では使いまわされた流行りのワードでは有りますが、
ようやく一巡して現場の近くまで入り込んで来た感じがします。
(2018年6月現在)

話題はどうしても華やかな方に引っ張られますので
コンシューマー系や製品、通信などの技術系の話題になりがちです。

色々なセミナーや講演、ネット上の記事等をみても
簡単に安く、気軽に・・・

ちょっと前に流行った「安近短」とか「うまい安い早い」の様に

まあ結果的にIoTは既存の技術と最新のテクノロジー(どっちも技術ですが)の融合なので一昔前よりは確かに「簡単に安く、気軽にIoT」は間違いでは有りません。

しかし、やはり枯れた技術であっても、末端側は手間のかかるお仕事で有る事は変わりありません。

それが地味に大変で、中々表に出ない部分です。

こんなフーチャーされない末端側の事例を・・・

・設備のモニターはしたいけど、ネット上には乗せたくない完全クローズのモニターシステム開発

十数台の設備の稼働状況をWifiでモニターしたいけど、データはクラウド上で無く単体PC内で見えれば 良いと言う、案件です。

単体工場では意外にこの様なニーズも有ります、単なるモニターなのでクラウド上のDBに溜め込みビッ
グデータとしての活用等付加価値は不要、稼働状況の今をモニターし状態把握出来れば良い。

と言う事で、単体のPCで色々なお仕事を盛り込んで忙しくCPUフル活動する仕組みです。
これは単なるプログラム作成技術だけでなく、PCの知識やマルチな経験が地味に必要です。
多分大手では嫌がる仕事の類ですね・・

簡単なお仕事の流れです。
【PCの環境準備】
今回は一台のPCで全てを賄いIISとタスクスケジューラ機能を使いたいためWindows10 OSのHome版では無くPro版を使用します。
・IISの設定
・タスクスケジューラ設定
・DB環境の設定(MSSQLサーバー使用)
・WebアプリとしてASP .Net C#を使用
・.Net Framework実行環境を設定
*設定と言葉で書くのは簡単ですが、全部の機能を理解していないと出来ないです(泣;;

【データ構築部】
・装置の状態データがWifiでWifiルーターに集まり、RS-232CでWifiルーターとPCをつなげます。
・Wifi通信で集まった装置の状態データをPCのフォルダーにテキストファイル化します(アナログデー
タ⇒デジタルデータ変換)
*複数台装置から一気にデータを受け取るので、順次(FIFO:ファーストインファーストアウト)で受
けては文字変換してテキストデータに書き込みます。
・PCフォルダーに蓄えられたテキストデータをPCのタスクスケジューラ機能を使ってDB変換プログラム
を起動します。(設定時間毎)
*テキストデータ内の設備ID,タイムスタンプ、状態データをPC内のDBに構築
【データ表示部】
・蓄えられたDBデータをWebアプリで読み込みビジュアル表示(参照画面)させます。
Web画面も一定時間毎にリフレッシュ(自動更新)させて最新版を表示させます。

それぞれのデータ構築部のデータ変換プログラム構築時間や参照画面側の自動更新時間を調整する事によりリアルに近い状態表示が可能になります。

プログラム開発以外に地味にこれだけのセッティングが必要になります・・・

と言うお話でした。(だからナンだ・・と突っ込まないで下さい)